Excelで地図グラフ

サンプルの実行
地図グラフを起動すると、標準白地図画像とサンプルデータが現在作業中のブックにコピーされます。
このデータを使ってサンプルを実行してみましょう。

サンプル地図グラフの描画
地図グラフダイアログボックスの画面最下部にある[地図描画]ボタンを押してください。
 
■地図描画ボタン
地図描画]ボタンを押すと、次のようなサンプル地図グラフが表示されます。
 
■サンプル地図グラフ
サンプル地図グラフは、都道府県別の「天気」を地図上に表示したものです。「晴」や「曇」などの文字データに対応して用意されている記号を都道府県の位置に表示しています。

記号リストの準備
プロット記号グラフで表示する記号(図形)は、あらかじめシート「FF地図記号リスト」に準備しておきます。サンプルの地図グラフでは、次のような記号 (図形)が用意されています。
 ■ シート「FF地図記号リスト」

 
プロット記号グラフでは、処理データの内容をシート「FF地図記号リスト」の「図形名」の列で探し、対応する図形を地図上に表示します。

処理データの変更
地図グラフで処理するデータは、地図グラフダイアログボックスの「記号グラフ」タブ、「処理データ」で指定します。
■処理対象データの指定
 
サンプル地図グラフでは、処理データとして「天気(今日)」が指定されていますが、
天気(明日)」に変更してみましょう。
■処理対象データの変更
 
「処理データ」のリストボックスには、「基本設定」タブの「データシート」で指定されているシートのデータ項目一覧が表示されます。
 ■ データ シートの指定
 
処理データを「天気(明日)」に変更した状態で地図を描画してみましょう。[地図描画]ボタンを押します。
■処理データ「天気(明日)」の地図グラフ
この地図グラフでは、北海道や秋田をはじめとしたいくつかの都道府県に記号が表示されていません。地図上に記号が表示されない原因の多くは、 次に述べる、「ランク」の設定に不備があるか、「データに対応する図形が用意されていない」ことにあります。
 

ランク
処理対象データは、 設定されているランク情報に基づいてグラフ化(記号表示)されます。ランクの設定は、ダイアログボックスの「記号グラフ」タブ、「ランク」で行います。
■ランクの設定
ランク設定とは、「データの値がXXXの場合、記号リストの図形名XXXを表示する」という地図グラフの中心的な仕様であり、ここで設定された条件に基づいて地図グラフが描画されます。
たとえば、サンプルの場合、データ「晴」のエリアには、記号リストの図形名「晴」に登録されている図形が表示されます。
 
 
 ■ データ、ランク設定と記号リストの関係
前回の操作で、処理データを「天気(明日)」に変更しましたが、ランク設定は、処理データが「天気(今日)」の時のものです。このため、ランク設定に不備がある状態になり、ランク設定に存在しないデータのエリアには記号が表示されない現象になりました。
 
 
■「天気(明日)」の処理
全てのエリアに記号を正しく表示するためには、ランク設定を適切に行う必要があります。

ランクの指定
現在のランク設定は、処理データが「天気(今日)」の時に設定されたものです。ランクの設定は、処理データを変更しても、前回の設定内容が保持される点に注意してください。処理データを変更した場合は、処理データの内容に応じて、ランクの設定も変更する必要があります。
  データの内容確認
処理データを指定すると、「記号グラフ」タブの「データ」欄には、指定された処理データの列で使用されているデータの一覧が表示されます。下図は、処理データ「天気( 明日)」の列のデータ一覧です。
■使用データ一覧
このデータ一覧により、処理データにどのようなデータが記入されているかを確認することができます。また、[ランク転記]ボタンを押すことにより、一覧でチェックされているデータを、ランク欄に転記することもできます。
  ランク転記の手順
ランク欄には、データをキーボードから入力することもできますが、データ一覧から転記したほうが楽に、しかも、文字入力の誤りなくランクの設定を行うことができます。ここでは、ランク転記の機能を使ってみましょう。

設定ランクのクリア

まず、 既存のランク設定を初期化します。ランク欄の[ランククリア]ボタンを使うと、ランクに設定されている全てのデータを消去することができます。
■ランククリア

転記するデータの指定

次に、 データ欄で、ランク欄に転記するデータを指定します。[全選択]ボタンを押すと、一覧の全てのデータを一括して選択することができます。
■転記データの指定

 
データの転記は、一覧の順番に行われます。一覧の順序とは異なる順序でランク欄に転記する場合は、転記の操作を何度かに分けて行ってください。

転記の実行

最後に、[ランク転記]ボタンを押して、ランク欄にデータを転記します。
■データの転記
 各ランクの指定
ランクのデータを指定した後は、 ランクに対応する図形名の指定を行います。
■ランクの指定
ボタンを押すと、データ欄に指定したデータ名と同じ図形名を一度に設定することができます。
  この機能を有効に使うため、シート「FF地図記号リスト」に図形を登録する時、データ名と同じ図形名を指定することをお勧めします。
      
  データ欄に指定したデータ名と同じ図形名が存在しない場合、[自動設定]ボタンを押しても図形名の自動設定は行われません。
 
   
 
    上図は処理データを「天気(明日)」に設定して[自動設定]ボタンを押した結果です。
この結果から、シート「FF地図記号リスト」には、図形名「雨後晴」と「曇後晴」が未登録であることがわかります。
     
   

[該当件数]ボタンを押すと、各ランクに該当するエリアの数を知ることができます。
■該当件数の表示
 

図形の追加
シート「FF地図記号リスト」には、データ名「雨後晴」と「曇後晴」に該当する図形が登録されていません。このため、この状態で地図を描画すると、記号が表示されないエリアがでてきます。
 
 ■ 図形が未登録の状態での地図の描画結果

 

記号リストへの図形の追加登録

サンプルの シート「FF地図記号リスト」には「雨後晴」と「曇後晴」の図形が用意されています。この図形を記号リストに登録しましょう。
 
 ■ シート「FF地図記号リスト」への図形登録

 
セル範囲D11:F12に用意されているデータをA11:C12にコピーして記号リストを完成
してください。地図グラフを実行して結果を確かめて見ましょう。
 

記号リストの確認

地図グラフダイアログボックスの「記号グラフ」タブを開き、[自動設定]ボタンを押してください。この時、図形名の欄が全て埋まっていることを確認してください。
 
   

[自動設定]ボタンを押しても図形名の欄が埋まらない場合は、データ名と図形名が同じであるかを確認してください。
 
   
  このような場合は、データ名に合わせて図形名を変更するか、あるいは、リストから図形名を選択してください。
 
 
 ■ リストからの図形名選択
 
   

地図の描画

この状態で地図を描画してください。
 
 ■ データ「天気(明日)」の描画結果

記号の拡大率の指定
プロット記号グラフでは、グラフ表示される記号の大きさ(表示サイズ)を指定することができます。大きさの指定は、オリジナルサイズ(FF地図記号リストに登録してあるサイズ)の拡大/縮小率で 行います。
記号の大きさは、ダイアログボックスの「記号グラフ」タブ、「拡大/縮小」欄で指定します。

■記号の表示サイズ指定
拡大/縮小率は、 を押して指定します。100 がオリジナルサイズになります。つまり、50 の場合は半分のサイズ、150 の場合は、1.5倍のサイズになります。
■拡大/縮小率と記号の表示サイズ